製造現場では、設備の導入だけでなく、古くなった設備をどのように撤去するかも重要です。
大型設備の場合、専門業者へ解体・撤去を依頼すると、大きな費用が発生することがあります。
今回は、ニチダイの製造現場で行った廃炉の自社解体による費用削減についてご紹介します。
さらに、設備を単に解体・廃却するのではなく、取り外した部品を確認し、再利用できるものを予備部品として活用する取り組みも行いました。
改善前|廃炉の撤去にかかる高額な費用
今回、撤去の対象となった設備が「3室炉」です。
3室炉の撤去を業者へ依頼した場合、撤去費用として1,000万円が必要となる見積もりでした。
大型設備の撤去には大きな費用がかかります。
そこで、撤去方法を見直し、可能な部分を自分たちで行うことで費用を抑えられないか検討しました。

撤去対象となった3室炉
改善内容|廃炉を自分たちで解体
改善では、これまで業者へ依頼することを想定していた解体作業を見直し、炉の解体を自分たちで行うことにしました。
写真からも分かるように、炉は本体だけで構成されているわけではなく、周囲には配管やポンプなど、さまざまな機器・部品が取り付けられています。
これらを順番に取り外しながら解体を進めました。

炉本体の周囲にはさまざまな機器や配管が取り付けられています。

周辺の機器や部品を取り外しながら解体作業を進めました。

炉本体の撤去を進める様子
取り外した部品も再利用
今回の改善では、解体した設備をすべて廃却するのではなく、取り外した部品を再利用するものと廃却するものに分けました。
再利用できる部品については、予備部品として活用します。
また、ポンプについても、そのまま廃却せず、解体して使用可能な部品を取り出し、活用しました。
設備を撤去するだけではなく、その中から今後も使用できる部品を残すことで、部品の有効活用につなげています。

再利用

廃却

ポンプは解体し、使用可能な部品を活用
改善効果|撤去費用を大幅に削減
今回の改善では、3室炉の解体作業を自分たちで行い、運搬のみを外部へ依頼する方法に変更しました。
当初、業者へ解体・運搬を依頼した場合は1,000万円の費用が見込まれていましたが、改善後の運搬費は106万3,000円となり、893万7,000円の費用削減につながりました。
改善前
解体・運搬を業者へ依頼:1,000万円
改善後
自社で解体+運搬を外部へ依頼:106万3,000円
削減額
893万7,000円
※1,000万円から106万3,000円を差し引き、削減額を算出しています。
廃炉を「撤去するだけ」で終わらせない
今回の改善では、業者へ依頼することを前提とせず、自分たちで対応できる作業を見直したことで、大幅な費用削減につながりました。
さらに、解体時に取り外した部品を確認し、再利用できるものは予備部品として活用しています。
設備の老朽化などによって廃却が必要になった場合でも、設備全体をそのまま処分するのではなく、「自分たちで対応できる作業はないか」「再利用できる部品はないか」という視点で見直すことが、コスト削減や部品の有効活用につながります。
ニチダイでは、今後も製造現場でさまざまな改善に取り組んでいきます。