「小集団活動」から始まったニチダイの改善活動
現在、ニチダイでは改善活動が企業文化の一つとして定着しています。
品質向上や安全衛生、業務効率化、コスト削減など、その内容は多岐にわたり、社員一人ひとりの気づきや工夫が、さまざまな改善につながっています。
しかし、この改善文化は最初から制度として存在していたわけではありません。
その原点は、1987年から1988年頃に行われていたQC活動(小集団活動)にさかのぼります。
当時は、複数の小集団グループが活動しており、品質向上や業務改善をテーマに、それぞれが知恵を出し合いながら互いに成果を競い合っていました。
定期的な発表会では各グループが活動成果を共有し、改善への意識を高め合う風土が育まれていました。
また、小集団活動が毎週水曜日の業務終了後に行われていたことから、「だって水曜日ですもの」というユニークな名前のグループも存在していました。
そんな活動が、現在まで続く改善文化の出発点となりました。
制度より先にあった「話し合う文化」
1998年、ニチダイはISO9001を取得しました。
これを契機に、PDCAサイクルを継続的に回す仕組みとして改善提案制度が導入され、現在の改善活動の基盤が整備されていきました。
また、提案を促進するために3ヶ月連続提出の「ターキー賞」や「最多提出賞」などの表彰制度や奨励制度も設けられました。
改善活動では、改善内容や成果を発表する場も設けられ、優れた事例が社内で共有されるようになりました。
しかし振り返ってみると、改善文化の原点は制度そのものではなく、「もっと良くできないか」を語り合う場だったのかもしれません。
試行錯誤の積み重ね
改善活動が始まった後には、TPM(Total Productive Maintenance)活動にも取り組みました。
現在のように簡単に情報を得られる環境ではなく、専門書を読み込みながら試行錯誤を重ね、設備の清掃や保全活動を通じて、現場を改善する視点や考え方が培われていきました。
こうした経験は後の改善活動へと受け継がれ、現在の制度につながっています。
改善文化は今も深化を続ける、そしてグローバルな活動へ
2020年には改善活動をマニュアル化し、より公平で透明性の高い制度を整備しました。
制度としての成熟に加え、社員一人ひとりが主体的に改善へ取り組む文化も着実に根付き、改善文化そのものが広がりを見せています。
そんな中、現在の改善活動は、次のような幅広いテーマを対象としています。
- 業務効率向上
- 品質向上
- 安全衛生
- 5S推進
- 労働災害予防
- 経費削減
など幅広いテーマを対象としています。
さらに近年では、海外拠点で行われている改善活動も、日本側と同じ表彰制度の対象となるなど、改善文化はグローバルに広がり、さらなる深化を続けています。
小さな気づきが会社を変える
改善活動は、決して一部の人だけが担うものではありません。
日々の業務の中で生まれる小さな気づきや工夫の積み重ねが、より良い職場やものづくりにつながっています。
そして、その原点には40年近く前の小集団という小さな集まりがありました。
改善文化は特別な仕組みから生まれるのではなく、「もっと良くしたい」という一人ひとりの想いから始まるのかもしれません。
次回からは、こうした改善文化の中から生まれた具体的な改善事例をご紹介していきます。
現場の小さな工夫がどのように成果につながったのか、その取り組みをご覧いただければと思います。

