1㎛単位の精密鍛造金型
奥が深く難しいけれど、その魅力に「はまる」。

森田 大貴Daiki Morita

新事業開発部 2015年入社

INTERVIEW 01

技術部門と製造現場
一体感の高さが良いものづくりの源泉

誤差の範囲は1ミクロン単位。そんな高精度な精密鍛造金型の設計を担当しています。仕事の内容は、CADで図面を作成することが中心ですが、設計した金型の解析シミュレーションなど、自ら考え工夫して金型を設計しています。設計して終わりではなく、設計した金型で鍛造品を打つシーンに立ち会うことがあることに、やりがいを感じています。入社当初は、一つの鍛造品を打ち出すために、複数の金型や部品が使われているとは思っていなかったので、とても驚きました。いまの私の役割は、上司や先輩が鍛造工程ごとに組立てた図面から、一つひとつの金型の図面を描くこと。断面図から形状をイメージする力や、機械加工や測定のことも考え、実現可能な図面が求められる難しさを実感しています。さらに、3Dモデルを作成して、製造現場の方々に見やすく、わかりやすくするのも大事なことですね。現場から「こんな図面を書いてくれたら…」という、より良いものづくりへの声もどんどん反映していますし、技術部門と製造現場の一体感が高いのも、ニチダイならではの特徴だと感じています。

INTERVIEW 02

理論どおりにカタチにならない鍛造の難しさ。
職人感覚と解析力を兼ね備えるスキルを磨く。

鍛造品の難しさは、なかなか理論上の計算通りのカタチにならないこと。上下の金型で10mmの厚さに打っても、少し膨らんで10.1mmになる。それならと9.9mmまで押し込んでも、また10.1mmに膨らむ。そんな思い通りにならないところを探り当てていくのは、まさに職人仕事の感覚です。つくる前に短時間で評価でき、不具合を再現して解決へつなげていく解析力も、判断が難しく経験がものを言います。職人感覚と解析力、両方を兼ね備えるスキルを磨いていきたいですね。苦労したのはお客様の要望で、実物の製品を測定して金型を再現したこと。あまりないケースですが、測定データはミクロン単位で見るとガタガタで、そのままでは設計できないので、試行錯誤の繰り返しでしたね。本当にできるのかな、と思いながらも「できません」で終わらないのが、ニチダイのものづくり。私も仮説を立て「まず、やってみる」で、何とかゴールも見えてきました。「何とかしてくれる」という期待に応えるのは嬉しいですし、近い将来、お客様の工場でその金型を使い、鍛造品を次々と打っていくシーンを自分の目で見てみたいですね。

SCHEDULE一日の流れ

(出社)9:00
1日の作業確認

メールをチェックし1日の仕事内容を確認。

9:20~12:00
図面作成

CADで図面を設計します。設計の面白さは、自分が描いた図面が目に見えるカタチになることですね。

(昼食)12:45~16:00
解析

解析シミュレーションや3Dモデルの作成を行います。

16:00~17:45
ミーティング

技術課のミーティングでは成果や不具合、図面ミスや注意点の周知など、情報の共有が図られています。他にも、塑性加工の第一人者の方を講師に招いて、隔週で勉強会を実施しています。技術的なことはもちろん、ものづくりの海外展開が加速するなかで、鍛造の専門用語の英語表現なども学んでいます。

REASONニチダイを選んだ理由

大学で金属材料の研究をし、塑性加工や転位論などに興味があったので、関連する産業と言えば「鍛造」だなと。また、「働くなら地元の京都」という希望にもマッチするのが、ニチダイでした。工場見学では、社員同士が役職で呼び合わないことを知り、堅苦しくない雰囲気を実感できたのも、決め手になりました。自動車産業と密接な関係にあるネットシェイプ事業ですが、あらゆるメーカーと取引をしている独立系であることも、魅力でしたね。仕事の幅広さや経営の安定という意味で、思い切り働ける会社だと実感していますよ。

NEXT STAGE チャレンジしたいこと、ユメ

塑性加工の可能性を追求し、
もっと広く世の中へ

全体の鍛造工程の設計や組立図をテンポよく描けるようになって、上司や先輩に少しでも早く近づいていきたいと思っています。職人感覚や解析力などスキルに磨きをかけて、紙の図面から3D形状をより正確にイメージできるようになりたいです。私の最終的な野望は、塑性加工をもっと広く世に知らしめること。私が想像していたほど、自動車関連以外の分野に、鍛造品が広まっていないと感じたからです。鍛造品が使われるシーンが増えるためには、金型の長寿命化やコストダウンは乗り越えるべき永遠のテーマですが、スプーンやフォークなど、もっと生活に身近なモノにも広がっていけたらと思っています。100円ショップに行くと、金属製品を手に取って断面を見る癖がついたのも、奥が深い鍛造の魅力にはまった証拠かなと思っています。

RECRUIT株式会社ニチダイ
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